vol.9 乳首までプロフェッショナル
必ず行こうと決めていたパリの老舗のキャバレー、
クレイジーホース。
スタイル抜群のマドモアゼルたちのストリップショーが、
モダンでお洒落な店内で、艶めかしくくりひろげられる。
ショーの構成はエスプリがきいていて、
エロティックというより、芸術的なセクシーさ全開。
アートなショーを見ているよう。
それぞれのシーンでの演出も、
本当にお洒落で、
粋で、
ためいきがでる。
出演する女性たちは、
顔もスタイルも粒ぞろいなのはもちろんだが、
バストまでが美しい。
ほど良い大きさのバストは、
おぉ!乳首の位置まで完璧ではないか。
美しいったら、ない。
同じ人間とは思えない。
美しすぎるボディには、神々しさがただよう。
拝みたくなるのは私だけであろうか~。
きっとあのマドモアゼルたちは、
自分の身体にストイックなんだろうなぁと思う。
プロフェッショナルとは、
自分にきびしいことである。
余韻に浸りながらホテルに戻り、
シャワーを浴びようとする私の隣で、娘が一言。
「ママ、自分の身体みて、気絶せんように気ィつけや~。」と、
意地悪気に、ひひひっ~と笑う。
「ふんっ!今日は目閉じてシャワーするもんねーっ放っといてーーー。」
と半ばやけになったとたん、
なぜか小腹が減って、
買っておいたクッキーを3枚つまもうとしたけれど、
プロフェッショナルな乳首が目に焼きついていて、
1枚だけにした。
って、ほんとは 1枚も食べるなよ〜ってことなんですけどねっ。
そんな昨年12月のパリでの思い出から、
数か月たった今も、
現実からの逃避行を 目下継続中の
まったく自分にきびしくない
奥田浩子であった(苦笑…)。